その他の情報(小ネタのコーナー)
朱里エイコのプロフィール等が記載されたパンフレット。
所属した芸能事務所オールスタッフ・プロダクションが配布していた宣伝材料だろうか。
ビクター時代は昭和21年、キングレコード時代は昭和22年だった生まれ年がこちらでは昭和23年になっている。以降は亡くなるまで昭和23年生まれとしていた。身長・体重・スリーサイズは当時他の雑誌等でも公称していたものと同一。
「北国行きで」ヒット以前のものか、プロフィールにはまだその辺りに関する記述がなく、
――彼女の強烈な個性と抜群のフィーリングは、日本のポピュラー界に大きな刺激を与え、話題を巻き起こすことでしょう。
とアメリカでの修行帰りをアピールしている。
裏面には洋楽レパートリーが列挙されている。音源化されていないものも多数あり、それらが残されていないのが非常に残念。また当サイトで過去に紹介していないものが多く、
- Sammy Davis, Jr.やTony Bennettが歌った「I Gotta Be Me」
- カーペンターズの大ヒットで有名な「(They Long To Be) Close To You」
- Patti DrewやThe 5th Dimensionのヒット作「Workin' On A Groovy Thing」
- Dionne Warwickの妹であるDee Dee WarwickやThe Temptationsが歌った「I'm Gonna Make You Love Me」
- Ben E. Kingが歌ってShirley Basseyがヒットさせた「I (Who Have Nothing)」
- Brenda Leeの「Hallelujah I Love Him So」
- Engelbert Humperdinckの大ヒット曲「Cuando Calienta El Sol (Love Me With All Your Heart)」
- Neil Sedakaの「Puppet Man」
など名曲揃いである。持ち歌のバリエーションの幅広さに驚かされる。
ワーナー・パイオニアが配布した1978年のカレンダー。
所属歌手が勢ぞろいするスターカレンダーといった体裁のもの。年末キャンペーン中にレコードのおまけとしてつけていたものだろうか。
禁止条項や型番の部分がレコードジャケットのパロディーになっているなど遊びがあって面白い。
掲載は1・2月が小柳ルミ子、3・4月があいざき進也、5・6月がアグネス・チャン、7・8月がアグネス・ラム、9・10月が狩人、11・12月がさだまさし、となっている。
朱里エイコは翌年の1979年1月分にワーナー・パイオニアの所属中堅アーティスト(北原ミレイ、倉田保昭、秋庭豊とアローナイツ、ヒデとロザンナ)として、当時の新人(小川貴美、野中小百合、讃岐裕子、長谷二郎、芦川よしみ、渡真介)と共に掲載されている。
1968年シャルル・アズナヴールの初来日を記念して発売されたLP「シャルル・アズナヴール・ゴールデン・プライズ」には豪華ブックレットが付属し、蘆原英了をはじめ薩摩忠、平岡精二、野口久光、湯川れい子など著名人が賛辞を寄せている。バークレー・レコード製である本作の日本での発売元はキングレコードで、その関係か朱里エイコも片隅に寄稿している。
シャンソンやアズナヴールを賞賛しているものの、冒頭から「ジャズとアメリカのポピュラーにしか縁のない私ですが……」と主張しているところが彼女らしくて面白い。
ファースト・アルバムを除いて、ダブルジャケットのアルバムには特典として大型ポスターが付録している。また、ライブ盤「朱里エイコ・オン・ステージ」には耐水性のカレンダーが付属した。
オーソドックスなB判サイズから、ピンナップのようなジャケット3面分の縦長ポスターなど様々なタイプがある。特に「SUPER SELECTION TODAY」の特典ポスターは圧巻のB1サイズになっている。
レコード情報誌や同時期に発売されたのLPの帯などに印刷された"新譜のPR広告"の中から、特に煽りのコピーがあるものを集めてみた。
本製品の帯に記載されたものとはまた違った、意気込みの入りよう(入らなさ)に注目してみよう。
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恋のおとし穴
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踊り出た!!朱里エイコ
ポップス界期待の大型歌手登場!
(音楽舞踊新聞 1967年5月上旬号) -
ポップス界に待望久しい大型新人登場!
(キング・レコード・カタログより)
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ハバナ・アンナ
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ニュー・ステップ"ハバンバ"を踊ろう…
ロンドン盤も絶賛!
(レコードマンスリー 1968年7月号)
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これから始まる何か
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「北国行きで」の大ヒットでポップス界にさっそうと登場の朱里エイコが、本場ラスベガス仕込みの実力を存分に発揮した華麗な初アルバムです。
(他のアルバムの帯より)
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心の痛み
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世界のポップ・シンガー朱里エイコの心にせまる歌唱力
(レコードマンスリー 1972年7月号)
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恋の衝撃(シングル)
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歌謡界の話題をさらった大ヒット「北国行きで」「心の痛み」につづく朱里エイコの最新作。彼女の持つリズム感を最高に生かした魅力あふれる強力盤
(レコードマンスリー 1972年10月号)
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恋の衝撃(アルバム)
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新曲を中心に組んだ朱里エイコのセカンドアルバムです。見事な歌唱力とフィーリングを堪能して頂ける最強力盤です。
(他のアルバムの帯より) -
この秋の人気をさらう朱里エイコの新曲と期待のニュー・アルバム登場
新曲「恋の衝撃」をはじめ、朱里エイコの意欲作がいっぱいのセカンド・アルバム
(レコードマンスリー 1972年10月号) -
朱里エイコの本当の歌唱力、本当のフィーリングをとらえた魅力的なニュー・アルバム!!
(レコードマンスリー 1972年11月号)
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朱里エイコ・オン・ステージ
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歌唱力No.1の折紙をつけられた朱里エイコがこの作品のために、京都ベラミと東京文京公会堂でワンマンショーを催しました。このライヴ盤を待望する声にこたえて3大特典(カレンダー付カラー・ポスター、カラー17cmLP、カラー・ポートレート解説書)を付けてここに堂々と完成しました。
(他のアルバムの帯より) -
創立2周年を記念してワーナー・パイオニアが贈る「小柳ルミ子」「朱里エイコ」の2大デラックス・セット登場!
本格的なショー・シンガー朱里の魅力溢れる待望のライヴ盤!!歌唱力No.1の朱里エイコがこのアルバムのために東京と京都でワンマン・ショーを開催しました。
●ひときわ豪華なジャケット
グリーンの美しいカートン・ボックスに朱里のアップが華やかです。
●レコードお買い上げの方へ3大プレゼント
(レコードマンスリー 1972年12月号) -
もう手に入れましたか?え、まだ?
こんな素晴らしいアルバムを――
朱里エイコが、その歌唱力をフルに生かして歌いまくる。東京、京都でのワンマン・ショーの録音。ライヴ決定盤!!
(週刊平凡 1972年12月14日号より) -
新しい歌の世界を創り出した朱里エイコが、その歌唱力をフルに生かして歌いあげる。京都、東京でのワンマン・ショーの録音ライヴ盤!
(レコードマンスリー 1973年1月号)
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見捨てられた子のように
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期待できる一発です。新しい感覚のアレンジに乗って、のびのびと歌い上げる、彼女の新しい魅力がここにあります。
(レコードマンスリー 1973年3月号)
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パーティー
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はなやかなる集いをうたいあげるエイコの最新LP!
(レコードマンスリー 1973年7月号) -
スーパースター3 小柳ルミ子・朱里エイコ・ペドロ&カプリシャス
すぐにレコードショップへどうぞ。
いい歌・いい歌手・いいLP!
(週刊平凡 1973年6月21日号) -
朱里エイコがはじめて挑む、一夜のパーティのできごとを唄う、オリジナル・テーマLPです。
(他のアルバムの帯より)
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ジェット最終便(アルバム)
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新曲「ジェット最終便」をメインに、実力派朱里エイコが、最近の話題曲を歌いまくります。「ラスト・タンゴ・イン・パリ」「やさしく歌って」「シング」……彼女ならではの歌の世界です。
(他のアルバムの帯より) -
朱里エイコの魅力を、この一枚に集めました。
(レコードマンスリー 1973年10月号)
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SUPER SELECTION TODAY
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あなたの部屋だけは、もう春みたい。
やさしいルミ子・さわやかアグネス・個性派朱里のすべてをあなたに!
バツグンの歌唱力がききもの
(週刊平凡 1973年12月6日号より) -
新曲、未発表曲を含む全24曲
(他のアルバムの帯より)
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MY FAVORITE SONG
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ヒットポップスを歌いまくります!
(レコードマンスリー 1974年4月号)
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二時から四時の昼下り
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実力派朱里が女心の切なさを昼下りの2時間に託して唄う意欲作!
(レコードマンスリー 1974年5月号)
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ジョーのダイヤモンド
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いいものには時間が必要
発売後4ヶ月、今、爆発!!
(公演ちらしより)
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ENDLESS
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シングル同時発売!!
(レコードマンスリー 1977年12月号)
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NICE TO BE SINGING
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USAトップ・プロデューサー ドン・コスタが惚れた。
ポール・アンカが燃えた。
そして、朱里が歌った…。
いま、世界へ翔ぶエイコのニューアルバム完成!
★シングル「サムライ・ニッポン」ヒット中!
(週刊プレイボーイ 1979年1月16・23日合併号) -
凄い!エンタテイメントが揃った。
ドン・コスタとポール・アンカ、エイコがガッチリ組んだUSA録音盤!
(レコードマンスリー 1979年1月号)
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窓あかり
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INTERNATIONAL!!
愛の詩は世界共通なんだ!!
(第8回東京音楽祭パンフレット)
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記事中に登場する"目録"とは、各レコード会社が発売したシングル・アルバム・カセット等を型番順に記録した販売目録のこと。ワーナー・パイオニアの総目録の巻末には、歌手紹介として簡単なプロフィールが添えられている。
特に目立った情報があるわけではないが、キャリアの中でも最も活躍した時代から円熟期まで、朱里エイコの変遷が多少は垣間見れるだろう。
何の変哲も無い短評より、たった数文字の情報から歌手活動のための諸事情やプライベートの変化を実感することができる。間違いが多いのも玉に瑕。
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番号順総目録 1972年度用ワーナーブラザーズ・パイオニア, 1972年1月
朱里エイコ (本名 田辺栄子) リプリーズ
昭和23年3月19日生 東京都出身
3年間のアメリカでの音楽生活の中で、多くのビッグ・ステージや一流のナイトクラブに出演。アメリカでのきびしいショービジネスの中できたえられただけあって、日本のポピュラー歌手にない強烈な個性を持っている。ヴォリュームのある声、全身で表現するリズム感はすばらしい。実力派歌手として、これからの活躍が、日本のポピュラー界に刺激を与えるだろう。(L-1045R※)
※シングル「恋のライセンス/ミスター・スマイル」の型番
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番号順総目録 1973年度用ワーナー・パイオニア, 1973年1月
朱里エイコ (本名 田辺栄子) リプリーズ
昭和23年3月19日生 東京都出身
3年間のアメリカのショービジネスの中できたえられただけあって、日本のポピュラー歌手にない強烈な個性を持っている。ヴォリュームのある声、全身で表現するリズム感は抜群。「北国行きで」の大ヒットを飛ばし、大活躍。実力派歌手として、日本のポピュラー界に刺激を与えるだろう。
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番号順総目録 1976年度用ワーナー・パイオニア, 1976年1月
朱里エイコ (本名 田辺栄子※) リプリーズ
昭和23年3月19日生 東京都出身
3年間のアメリカのショービジネスの中できたえられただけあって、日本のポピュラー歌手にない強烈な個性を持っている。ヴォリュームのある声、全身で表現するリズム感は抜群。「北国行きで」の大ヒットを飛ばし、大活躍。実力派歌手として、日本のポピュラー界に刺激を与えるだろう。
※実際は姓が変わっている
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番号順総目録 1978年度用ワーナー・パイオニア, 1978年1月
朱里エイコ (本名 渥美栄子) リプリーズ
昭和23年3月19日生 東京都出身
3年間のアメリカのショービジネスの中できたえられただけあって、日本のポピュラー歌手にない強烈な個性を持っている。ヴォリュームのある声、全身で表現するリズム感は抜群。「北国行きで」の大ヒットを飛ばし、大活躍。実力派歌手として、日本のポピュラー界に刺激を与えるだろう。
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レコード・テープ番号順総目録 1979年度用ワーナー・パイオニア, 1979年1月
朱里エイコ (本名 田辺栄子) リプリーズ
昭和23年3月19日生 東京都出身
高校を中退し16歳で単身渡米、ショービジネスの本場ラスベガスで本格的なエンタテナーを目ざし勉強。その後数度の渡米でリトル・ダイナマイトの異名で独特のパンチ唱法が本場ラスベガスでも大受け、47年には日本でも「北国行きで」の大ヒットでトップスターの座を獲得、その後51年にはニューヨーク・カーネギーホールにて日本人では初のコンサートを開催し大成功をおさめ、52年ポールアンカからのプレゼント曲「ジョーのダイヤモンド」の大ヒットで日本でのスターの座を再確認させています。
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レコード・テープ総合目録 1980年度版ワーナー・パイオニア販売企画室, 1979年11月
朱里エイコ (本名 田辺栄子) リプリーズ
昭和23年3月19日生 東京都出身
16才で単身渡米、ショービジネスの本場ラスベガスで本格的なエンタテナーを目ざし勉強。その後数度の渡米でリトル・ダイナマイトの異名で独特のパンチ唱法が本場ラスベガスでも絶賛を浴びる。47年日本でも「北国行きで」の大ヒットでトップスターの座を獲得、「ジョーのダイヤモンド」「サムライ・ニッポン」と彼女は、いま文字通り日本から世界のエンタテナーへと大きなステップを踏み出しています。<代表作>「ジャンピング・フラッシュ」「エンドレス」「ナイス・トゥ・ビー・シンギング」(LP)