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ジョーのダイヤモンド/オクラホマ・モーニング

  • 「ジョーのダイヤモンド/オクラホマ・モーニング」ジャケット表面
  • 「ジョーのダイヤモンド/オクラホマ・モーニング」ジャケット裏面
  • 「ジョーのダイヤモンド/オクラホマ・モーニング」A面のラベル
  • 「ジョーのダイヤモンド/オクラホマ・モーニング」B面のラベル
  • 「ジョーのダイヤモンド/オクラホマ・モーニング」見本盤 A面のラベル
  • 「ジョーのダイヤモンド/オクラホマ・モーニング」見本盤 B面のラベル

詳細データ

型番
L-174R
発売日
1977/11/25
価格
¥600
ディレクター
塩崎喬
撮影
武藤義
発売元
ワーナー・パイオニア株式会社
マトリクス番号
L-174R-1(A面)、L-174R-2(B面)

→MEG-CD版「ジョーのダイヤモンド/オクラホマ・モーニング」

解説

写真

ポール・アンカと一緒に。

キリンビールの朱里エイコに対して、ポール・アンカといえば、ニッカウヰスキーのスーパーニッカのCMのために作られた「Everything Is Super Now」(1977)や「Super Thinking」(1978)がヒットしていた。

1977年6月頃、朱里エイコは上記のヒットを受けて国内ツアーを敢行していたポール・アンカに直接売り込みをかけている。LPに収録されていた彼女の「マイ・ウェイ」を聴いた彼は「女性でここまで歌える人はいない」と絶賛したそうだ。これをきっかけに新曲書下ろしとなる「ジョーのダイヤモンド」「オクラホマ・モーニング」ほか4曲を勝ち取ることになった。

ところで、ワーナー・パイオニア時代の朱里エイコのシングルは、丸ゴシックやゴシック体に近い題字デザインのものが多いが、このシングルはいびつだが特徴的で面白いデザインになっている。いわゆる"昭和"を感じさせる文字デザインといえるだろう。

2011年に発売された「朱里エイコ ワーナー・イヤーズ 1971-1979」のブックレットでは編曲を担当したのが馬飼野康二となっているが、これはおそらく誤りである。

曲目紹介

  • ジョーのダイヤモンド

    WHEN YOU COME BACK JOE
    作詞
    なかにし礼, Paul Anka
    作曲
    Paul Anka
    編曲
    竜崎孝路

    漠然とした恋愛模様を謳ったものが多い中――自分の気を引くために盗みを働き捕まってしまった男の出所を待つ決心をする――といった具体的なドラマを持った特殊な作品と言える。変化球で描かれたヒロインの、情にほだされる女心が切ない。

    前年の「めぐり逢い」での出場に引き続き、第7回東京音楽祭・国内大会にこの曲で参加した。朱里エイコの歌った「ジョーのダイヤモンド」はゴールデン・スター賞を受賞、ポール・アンカは作曲賞を受賞した。

    実際のCMを見ていないのでわからないが、キリンビールが発売する黒ビール・キリンブラックの後期CMではこの作品がタイアップされた。ちなみに前期のバージョンは、「キャバレー」を歌い踊るといったショーアップされたCMだったようだ。

    カラオケで歌える機種もあり、「AH SO!」「SAMURAI NIPPON」と並んで若いファンにも人気があるようだ。

    韓国盤「Nice To Be Singing」

    2011年9月に発売されたBOXセット「ワーナー・イヤーズ」の制作に際して、英語版の「ジョーのダイヤモンド」のマスターテープが発見されたらしく、復刻版のアルバム「ENDLESS」にはボーナストラックとしてこれが収録されている。

    これは恐らく、アルバム「NICE TO BE SINGING」の韓国盤で「SAMURAI NIPPON」の代わりに収録されたものだろう。

    竜崎孝路は、ペドロ&カプリシャスの初代ピアニストということだが、1971年のメジャーデビュー以前のメンバーだろうか?「川の流れのように」(美空ひばり)、「舟歌」「雨の慕情」(八代亜紀)、「珍島物語」(天童よしみ)、「よせばいいのに」(敏いとうとハッピー&ブルー)、「ハロー・グッバイ」(アグネス・チャン、柏原芳恵)、天地真理、キャンディーズなど、多ジャンルの編曲を手がけている。

  • オクラホマ・モーニング

    OKLAHOMA MORNING
    作詞・作曲
    Paul Anka
    編曲
    竜崎孝路

    曲だけを聴いていると、明るい陽射し、ゆらゆらと揺れるカーテンからは爽やかなそよ風、なんていう清々しい朝というイメージを感じさせる。

    それはそれで味があっていいのかもしれないが、翌年以降どんどん潰れてハスキーになっていく朱里エイコの喉の最後の絶頂期のように思う。輝きながら伸びる金管のような歌声に心を動かされずにはいられない。