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二時から四時の昼下り/雨ものがたり

  • 「二時から四時の昼下り/雨ものがたり」ジャケット表面
  • 「二時から四時の昼下り/雨ものがたり」ジャケット裏面
  • 「二時から四時の昼下り/雨ものがたり」A面のラベル
  • 「二時から四時の昼下り/雨ものがたり」B面のラベル
  • 「二時から四時の昼下り/雨ものがたり」見本盤 A面のラベル
  • 「二時から四時の昼下り/雨ものがたり」見本盤 B面のラベル

詳細データ

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ジャケットに使われたカット

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販売目録とは異なる発売日の押印。

型番
L-1177R
発売日
1974/3/25
価格
¥500
演奏
パイオニア・オーケストラ
ディレクター
塩崎喬
撮影
青松吉植
協力
番町ロッジ
発売元
ワーナー・パイオニア株式会社
マトリクス番号
L-1177R-1(A面)、L-1177R-2(B面)

→MEG-CD版「二時から四時の昼下り/雨ものがたり」

解説

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インタビュー記事から (ミュージック・リサーチ 1974年4月8日号)

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新婚旅行中のスナップでもカツラ着用 (週刊明星 1974年3月24日号)

この年の1月にアメリカで結婚式を挙げたばかりの、新婚ほやほやの頃に発売されたシングルである。

両面ともあからさまな大人の女の情念を描いており、不倫とか愛人といったキーワードを読み取ることができる。結婚したばかりだというのに、随分ときわどいイメージ戦略だ。

とはいえ、どちらも魅力のある楽曲となっている。

両極端すぎるような気もするが、少女のようなお騒がせ歌手も結婚して大人の女になりました、といったようなアピールなのだろうか。

それより何よりジャケット写真のカツラ、奥様という感じを表現したかったのだろうか、なんとも形容しがたい様子だ。当時のファンの目にはどう映ったのだろうか。

やはり、当時の女性誌などで頻繁に見かけるフォンテーヌ(2010年、アデランスに吸収合併)のカツラなのだろうか。

ところで、珍しいことにこのシングルにはジャケット撮影に使われた場所がクレジットされている。"番町ロッジ"というところで撮影されたようだが、この場所についてはっきりしたことは判らない。千鳥ヶ淵近く、内堀通り沿いの巨牛荘やトニーローマの入っているビルにあった喫茶店かなんかだろうか。

三創産業株式会社の沿革には昭和44年2月開業と書かれている。話が脱線してしまったが参考までに。

→三創産業株式会社 外食事業部

シングルの旧スリーブ→シングルの新スリーブ

このシングルからスリーブのデザインが変更になった。

ワーナー・ブラザーズ、パイオニア、アトランティック、リプリーズ、エレクトラ、アサイラムといった系列レーベルのロゴが一堂に会したデザインで、従来のレーベル別のものと違って使い回しがきく共通デザインである。

曲目紹介

  • 二時から四時の昼下り

    作詞
    なかにし礼
    作・編曲
    筒美京平
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    販促ポスター(中三コース 1974年6月号より)

    地下鉄の駅そばの連れ込み宿で繰り広げられる2時間のドラマ、なかにし礼が描くリアルな男女関係がとても生々しい。

    あまりにリアルなので、このドラマの舞台はどの辺なのだろうかと勝手に妄想するのも一興である。今でいえば新宿4丁目辺りか、湯島~鶯谷のあたりか、花街の名残のある場所など過去には他にもそういう場所があったかもしれない。

    2000年に発売された「ちあきなおみ・これくしょん~ねぇあんた」でちあきなおみ版がいち早くCD化されていたが、2005年発売の「究極のベスト!」でデジタル・リマスターされた音源がようやく登場となった。

    それまでの間、朱里エイコのバージョンを聞きたければシングル・レコードを頑張って入手するしかなかったため、楽曲の出来・好みはともかく、レアなものを求めるマニア心をくすぐる楽曲であった。

  • 雨ものがたり

    作詞
    なかにし礼
    作・編曲
    筒美京平

    「二時から四時の昼下がり」が出かけていく女ならば、こちらは男がやってくるのをじっと待つ女。

    これまでの逢瀬の悦びをかみしめつつ、予感にうち震える女を描写するという意味では、より行間を読ませるため、男女関係の想像が膨らんで楽しい……のか?これも個人の好みだろう。

    なかにし礼は、キングレコード時代に「しのび泣きの恋」を作詞して以来5年ぶりに朱里エイコを手がけた。歌謡曲にヒット作が多く、枚挙に暇がない。

    筒美京平も同様に膨大な数のヒット作を世に送り出した超売れっ子作家である。このシングルが朱里エイコに提供した唯一の作品となった。